遠野巡灯籠木 −トオノメグリトロゲ−

コーディネート、スタディツアー、しし踊り

動物、妖怪、死者の魂まで、「異界のものたち」の気配が色濃く残る土地、遠野。それらの物語はなぜ生まれたのか、いま異界を想像することにどんな意味があるのか。2021年秋、遠野に広がる異界の景色をめぐるツアー型イベントを開催しました。遠野の民俗文化をめぐるスタディツアー、山と人をつなぐ神事である遠野の郷土芸能「しし踊り」と音楽家たちによるライブセッション、遠野の死生観にまつわるドキュメンタリー映像上映、そして滋味にあふれる発酵と食など、新旧のカルチャーを織り交ぜ、体験をお届けした3日間。全国各地から“マレビト(異なる文化圏の人々)”として集結した参加者とともに、遠野に新たな民話を紡ぎました。

また、12月には音楽配信チャンネルDOMMUNE(渋谷PARCO 9F)にて、遠野巡灯籠木の続編を開催。スタジオにて、トークイベント、しし踊り、アーティストのライブを開催し、1万人のLive視聴数を記録しました。東京という”異界”に、山の神の舞をお届けする貴重な機会となりました。

▷遠野巡灯籠木
▷上映された映像『DIALOGUE WITH ANIMA』ダイジェスト
▷DOMMUNE 「遠野巡灯籠木〜トオノメグリトロゲ」〜張山しし踊り降臨ライブ&トークセッション

Photo by Ryo Mitamura

東京 × 遠野。それぞれのエリアに暮らすチームが連携。

2020年に出版した『お盆本』を機に出会った、アート/サイエンスシーンで活躍する編集者・塚田有那さんら志ある方々。今回は、アート、映像、音楽など、クリエイティブな領域で活躍する東京チームと、地域で活動する遠野チームの連携で実現した企画でした。溢れる民俗学&遠野への想いと、エッジの立ったクリエイティビティをもつ方々とご一緒できて嬉しかったですし、このイベントが”灯籠木”の様に目印となり、 ここからまた新たな物語が生まれる予感を持ちました。富川屋としても、地域文化とカルチャーを掛け合わせた新たなシーンの創出に貢献でき、数年間遠野で取り組んできたことに改めて手応えを感じることができました。企画を一緒につくらせていただいたWhole Universeの皆さま、多大なご協力をいただきました会場の遠野ふるさと村さま、張山しし踊りの皆さま、スタッフの皆さんには大変感謝いたします。

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主催:一般社団法人Whole Universe / 共催:富川屋 / 協力:遠野市、遠野文化友の会、遠野市観光協会、遠野ふるさと村、張山しし踊り、おのひづめ、とおの屋 要