異界と共に生きる

執筆

新刊『異界と共に生きる』(生活綴方出版部。2024年8月4日発売)

「私たちのすぐそばにある「異界」も、入る前は不気味で恐ろしいものと感じるかもしれないが、勇気を持って一歩踏み込んでみれば自分の知らない豊かな世界が広がっているはずだ。」
岩手県遠野市在住の富川岳が綴る、異界・遠野で暮らす日々で感じ、思考した全6編のエッセイ集。80歳の師匠と共に『遠野物語』の舞台をめぐり、地元の郷土芸能「しし踊り」の舞手として活動する日々。都内の広告会社で働いていた日々とは180°異なる世界線に迷い込み、いつの間にか"異界"と共に生きることを決めた筆者が目にする世界とは。

●目次
・異界のパースペクティブ
・シシになった二日間
・シシになる。内なる野生、魂を取り戻せ。
・なにを見て、なにを見ないのか。
・なんだかもう地方創生じゃない。
・地域への入り方。

著者:富川岳
スケッチ:さとうひより
出版社:生活綴方出版部
判型:文庫版
頁数:44ページ
値段:880円税込
▷ 妙蓮寺の本屋・生活綴方、遠野の富川屋、またはオンラインショップTONOMADE(コメント欄URL)で購入いただけます。

●著者
富川 岳(とみかわ・がく)
1987年、新潟県長岡市生まれ。広告会社にプロデューサーとして勤務した後、2016年に岩手県遠野市に移住。恩師との出会いで『遠野物語』の世界に戦慄し、深く傾倒。以来、民俗学をベースとした様々なプロデュースや創作活動を行っている。また、「張山しし踊り」にて郷土芸能の舞手としても活動中。平地人と山人の両面を持ちながら文化振興に励む日々をおくる。2023年、『本当にはじめての遠野物語』を自費出版。株式会社富川屋代表。遠野市観光協会理事、2023年度岩手県庁文化振興課政策メンター。

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●生活綴方出版部の紹介ページより
地域活性のしごとの一環で遠野に引っ越したバリバリの広告マンの著者。3年間のしごとを終えれば東京へ戻ろうと思っていたが、地元の郷土史家の「先生」についていくうち、いつしか、まったく知らなかった『遠野物語』とその世界に魅せられ、民俗学にのめり込み、ついには伝統芸能である「しし踊り」の担い手になり、ついには完全に移住し、プロデュース業をしながら遠野の当事者として9年目を過ごしている。
地域活性に興味があるひとが現地での仕事をどうすべきか悩んでいるとき、著者は「ローカルでの仕事の作り方は“移住する”ということが最大のソリューション」だと言い切る。「関係性を重視する地域の人々にとって、その土地で暮らしている、実存していることが何よりの安心感につながり仕事につながる。スキルより、関係性。不思議だが、心配するより移住した方が早いのだ」。この部分に、全国の地域おこし協力隊の面々はみな強く頷くに違いない。ローカルで活動をしたいひとは少なくとも必読!

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著者:富川岳 / スケッチ:さとうひより / 出版社:生活綴方出版部